日本人にとって身近なお茶。しかし、味や香りだけでなく、含まれる栄養素も種類によって異なります。なかには、便秘や冷え性、顔のシワ、睡眠不足など、日常の“ちょっとした悩み”をサポートしてくれるお茶もあります。今回は、大妻女子大学名誉教授で「お茶博士」としても知られる大森正司氏に、体の悩みに合わせた最適なお茶を教えてもらいました。
便秘・冷え性には「抹茶」
便秘や冷え性で悩む方には、粉末状の抹茶が最適です。抹茶は、日光を遮って育てた茶葉を乾燥させ、臼などでひいて粉末にしたもの。茶葉ごと摂取するため、食物繊維を効率よく取り入れられます。また、腸内の善玉菌を増やすカテキンが豊富で、腸内環境の改善にもつながるとされています。さらに、抹茶に含まれるテアニンは副交感神経を活性化し、血流を促進。手足の冷え改善にも期待が持てます。
お腹のたるみには「プアール茶」
お腹の脂肪やたるみが気になる人には、プアール茶がおすすめです。茶葉にカビをつけて発酵させることで、重合型カテキンが豊富に含まれ、脂肪の吸収を抑え、分解を助ける作用が期待できます。さらに善玉菌も増えるため、腸内環境を整えつつ脂肪燃焼をサポート。もちろん、プアール茶だけで劇的な効果を得るのは難しいですが、適度な運動と組み合わせることでより高い効果が期待できます。
ストレス・イライラには「玉露」
仕事や家事などでイライラしやすい方には、玉露がおすすめです。玉露は、新芽が伸びる時期に約20日間日光を遮って育てられる高級緑茶。抹茶と同様、リラックス効果のあるテアニンが多く含まれています。水で入れるとより多くのテアニンが抽出され、脳を落ち着かせるα波の生成が促されます。ゆっくり時間をかけて味わえば、ストレス軽減にもつながります。
シワ・肌の老化対策には「煎茶」
顔のシワや肌の酸化が気になる人には、煎茶が最適です。煎茶に含まれる単体カテキンは抗酸化作用が高く、肌の過剰な酸化を防ぐ効果が期待できます。プアール茶にも抗酸化作用はありますが、作用の強さでは煎茶の単体カテキンが優れているといわれます。日常的に摂取することで、肌の若々しさを維持するサポートになります。
睡眠不足には「ハーブティー」
寝つきが悪い、睡眠不足に悩んでいる方には、カフェインを含まないハーブティーが最適です。なかでもカモミールティーは、りんごに似た香りが心地よく、心身を落ち着かせて眠りやすくしてくれます。寝る前に小さなグラス一杯を飲むだけで、気持ちよく眠れる環境を作ることができます。
お茶は手軽に取り入れられる健康飲料で、体の悩みに合わせて種類を選ぶことで、その効果をより実感しやすくなります。便秘や冷え性、シワや睡眠不足など、日常の小さな悩みにも、お茶の力を取り入れてみてはいかがでしょうか。
